Friday, September 04, 2009

横浜クリエイティブシティー国際会議2009に行ってきた。


横浜クリエイティブシティ国際会議2009
9月4日、場所は関内ホール。
パネルディスカッションを聴講した。テーマは〈社会システムとその変革〉。
パネラーは右から、ピーター・ホール、モンテ・カセム、青木保、伊東豊雄、野田由美子、加藤種男の各氏。

会場入口で友人Yを見つけ、彼と全体が見渡せる後の方に座った。
大きなホールで7割ぐらいの入だろうか。

横浜クリエイティブシティとは何かは、上記リンクからそのウィブサイトを見て下さい。
簡単には、横浜市はアーティストやデザイナーを市内に誘致し、産業とまちづくりの活性化を目的にすること、だろうか。
横浜トリエンナーレ、Bankart、黄金町プロジェクト、などもこの事業に含まれている。

最初に野田副市長による横浜市のクリエイティブシティー事業の歴史と今後について説明があった。
それによると、今後は市内に定着しているクリエイターたちと市内の産業との恊働と、郊外も含めて市内全域で文化的まちづくりを展開すること、が次の目標になるようだ。また、市民意識や市民のアイデンティティーを高めるためにクリエイティブシティー事業があると強調していた。

ホールとカセム両氏は、共に今後人口が減少する日本や横浜市は海外から移民を迎え入れてそれを補っていかざるえないだろうと話した。特にカセム氏は、高いスキルと教養を備えた移民が増えるという。

しかし、野田副市長はあまり移民のことに触れなかったので、全体に議論は噛み合なかった。
それよりも、伊藤氏がいたこともあってか、司会の加藤氏は景観や遊歩道の話題に時間をかけていた。

ホール氏は、他の日本人パネラーのプレゼンを一通り聞き終わった後、日本の都市の変化はあまり急がない方がよいかもしれないと感じたと言う。というのは日本は、均質性、フラット、中流意識、市民や国民の共通した歴史文化の認識があったから戦後経済的にも文化的にも成功したのだとすれば、急激に変化を起こさずに、じっくりと日本独自の方法をつくり出せる可能性があるかだ、というような説明だった。

横浜市ではまだ将来の移民受け入れ問題などについてあまり議論がなされていないのかもしれない、感じられた。
また、クリエイティブcreativeという言葉の意味が、このシンポジウムで少しずらされているように感じた。

シンポジウムの後久しぶりに〈みなとみらい〉地区を歩いてみる。いつ来ても思うのだが、この地区こそフラットな場所だろう。道行く人々のファッションも普通に洗練されているけれど特徴は無いし、大きなビルに入ったたくさんのレストランは大資本のチェーン店ばかり。金曜日の夜にしては人通りも少ないように感じた。どこかに人が集まっている場所があるのだろうか。

9月1日から、横浜市では芸術文化イベントが目白押し。
また、10月31日から11月29日まで、ヨコハマ国際映像祭2009が開催される。

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